2019年07月30日
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その⑤ メカボの組み立て前編
その④からの続きです。
いよいよメカボックスに手を付けていきます。
レシーバーの歪んだところを直したり、メカボが水平になるように調整する作業が一番の難所だったのでピークは越えた感じですね。
これまでの作業内容は下記リンクから飛べます。
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その④ ストック軽量化
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その③ 外装仕上げ
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その② レシーバーとメカボの位置調整
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その① ストック基部の新造
さて、外装同様にメカボも様々なメーカーのパーツを組み合わせて作っていきます。
メカボのパーツメーカーも基本的にはマルイの寸法を参考にして作られていますが、微妙に設計に違いがあったりします。
そういったパーツ群をいきなり組んで動かすと思いもよらぬトラブルが起こる場合がありますので、今回はパーツごとの下処理、パーツ同士の組み合わせが大丈夫かどうかなどを確認していきます。
軽量に作るのが最大の目的なのでレトロアームズの超々ジュラルミンメカボックスを使います。A7075は軽量かつ耐衝撃性に優れた素材になります。18000円の高級メカボックスです。MP5クルツ買えちゃうよ・・・!
A7075という素材は靭性が高いので強いスプリングを使っても亜鉛合金のように割れる心配がありません。
軸受けはORGA AIRSOFTの8mmメタルです。
このメカボックスとORGA AIRSOFTの軸受けは寸法の相性が良く、ガンプラのスナップフィットの如くビタッとハマります。示し合わせたかのようなはめあい公差。
一応、流し込みタイプの瞬間接着剤で固定しました。
で!
セレクタープレートはライラクスのスタンダード用を使いますが6mm軸受け用なので8mm軸受けでも使えるように加工します。
8mm軸受けに干渉しないように溝の幅をリューターで拡張しました。
これで軸受けに干渉せずに動くようになりました。
レトロアームズからロープロファイルブッシングという薄い軸受けが売っているのでそれであればメカボから飛び出ないので今回のような加工する必要はありません。
チャンバーはACE1ARMSのポリカーボネートチャンバーにします。プラなので軽量!いつもはライラクスのワイドユースメタルチャンバーを使っていますが、今回は軽さ重視ということでコレにしました。
1200円という価格も手を出しやすいですね。
アームがバチピタでハマっていて精度は良いですね。
ただし、アームに押しゴムが斜めに貼り付けられていたのでコレはNG。剥がしてしまいます。
パッキンと押しゴムはマルイ純正を使います。
ACE1ARMSのパッキンは以前使いましたがツルツルしててHOPの掛かりがいまいちでした。
ライラクスのブライトバレルをアウターバレルの長さに合わせてカットして面取り。
今回は165mmになりました。
組み上げたらこんな感じです。チャンバーの内径もマルイと同じで、そのままでも大きなエア漏れはなさそうな感じはしますが、一応コーキング剤で機密取りをしました。
チャンバーはメーカーごとに寸法がかなり違うのでサードパーティ製を組む場合は加工が必須です。加工せずに交換してもたまたまノズルの長さチャンバーの寸法がバチピタになって初速が上がることもまぐれで起こりますが、Amazonのレビューや組んだ方のレビューを見ているとチャンバー交換で初速が下がっただとか、精度が下がったというのも多く見かけるので特に理由なく変える場所ではないですね。
マルイの電動ガンに関してはチャンバーは純正のままで良いかと思います。
ということで今回は165mmというバレルの長さを基準にメカボを構成していくことになります。
最近はセミのキレが良い電動ガンがトレンドらしいのでSHSのDSGを入れてみます。
どうせ165mmのバレルに対しては加速シリンダーを使うし、高強度のレトロメカボなのでDSGもいけるやん!という安易な考えです(笑)パッケージがCNC ProductionとなっていますがSHSですよねこれ?
通常の電動ガンはセクターギヤが1回転で一発撃てますが、DSGはギヤが1回転で2回撃てるというものになります。
モーターの回転が通常の半分で1発撃てるわけですからその分、キレがおおよそ半分になると考えて良いです。
DSGはアメリカのシグテックが発売したギヤです。
シグテックのDSGはデュアルセクターギヤと言い、SHSのDSGはダブルセクターギヤと言います。
シグテックもSHSも略すとDSGになるのでややこしいですね。もちろんSHSがパクりですが、シグテックのDSGと比べると価格が1/4程度なので手が出しやすいのです。
ギヤ構成はこのような感じ。スパーはSHSの18:1のものを使います。
今回はマルイのサマリウムコバルトモーターを使うのでベベルもマルイのハイサイクル用ベベルギアにします。ベベルとピニオンの相性はややこしいので同メーカーにするのが良いです。歯の角度やら深さがメーカーごとに微妙に違うのでバラバラの組み合わせはメンドクサイです。
また、このベベルギヤはギヤがそのままラッチのかかるカムの役割を果たします。つまり10箇所にカムがあるということなのでロックタイムが短くなるのも特徴です。
電動ガンのギヤはセミで撃った後にピストンスプリングの力に押されて一瞬逆回転してから完全停止します。その逆回転を止めるのが逆転防止ラッチとベベルギヤになります。
ラッチの掛かるカムの数は電動ガンによって異なります。
マルイはハイサイクル電動ガンと次世代電動ガンはこのカムが10個のタイプのベベルギヤですが、スタンダード電動ガンはカムが4つです。
因みにハイサイクルじゃない方のMP5kやファマスなど、マルイの中でも初期に発売された電動ガンはこの記事投稿時点で生産されている新品でもカムが2箇所しかないベベルギヤを使っています。
カムが2箇所しかないと撃った後に逆転する時間が体感できるほどになります。セミで撃った後に「ウニュ」と逆転する音が聞こえるくらいです。
カムが2箇所だけのベベルギヤを使った電動ガンでリポを使い、レスポンスを良くしてしまうとセミで鬼連射したときに逆回転しているギヤが止まる前にスイッチが入って正回転します。そうなると戻ろうとしているピストンと正回転してきたセクターの歯の山同士がぶつかってクラッシュしてしまうことがあります。
STINGERのお客様でも箱出しクルツをリポで作動させていて定例会3回目でピスクラしてしまった方も居ます。
ですので、リポが主流なこのご時世ではベベルのカム数は最低でも4枚。レスポンスを良くしているカスタムならばカムが10箇所のベベルを使う事をオススメします。
カムの数が多ければ多いほど逆転時間は短くなりますので体感レスポンスにも寄与しますし、トラブルはカム2箇所のベベルより遥かに少なくなります。
で、軽く仮組して各部の動作チェックをしたところ、DSGのカットオフカムの角が立ちすぎていてライラクスのハードカットオフレバーに引っかかる感じがしました。
SHSのDSGとライラのカットオフレバーの組み合わせで1年ほどでカットオフ側がかなり摩耗しているという記事を見つけたのでエッジはリューターで落として丸めてみました。
これで引っかかる感じは無くなりました。
サードパーティ製同士を組み合わせる場合はこういう一つ一つのチェックが重要です。
後はDSGのネジが緩んでトラブってしまうという話も聞いたことがあるのでネジを一度外して確認後、ネジロック剤でガッチリ固定!
ガンジニアさんのYoutube動画で紹介されている通りのピニオンベベル基準でシム調整しました。
それぞれのギヤの歯面が最大限かみ合うようにしつつ、スパーとセクターはギリギリ擦らない程度に隙間を開けます。
ピニオンとベベルの関係はシビアです。
モーターのガタつきを考慮してピニオンの歯の山とベベルの歯の谷の間に0.1mm~0.2程度の隙間を設けるように調整すると良いです。
次にDSGに付属していたタペットプレートの調整をしていきますがそれは次回!
この計画はあとメカボ中編・メカボ後編・仕上げ編で終りかな??多分(笑)
その⑥メカボ中編へ
いよいよメカボックスに手を付けていきます。
レシーバーの歪んだところを直したり、メカボが水平になるように調整する作業が一番の難所だったのでピークは越えた感じですね。
これまでの作業内容は下記リンクから飛べます。
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その④ ストック軽量化
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その③ 外装仕上げ
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その② レシーバーとメカボの位置調整
超軽量なM4をフルメタルで自作する! その① ストック基部の新造
さて、外装同様にメカボも様々なメーカーのパーツを組み合わせて作っていきます。
メカボのパーツメーカーも基本的にはマルイの寸法を参考にして作られていますが、微妙に設計に違いがあったりします。
そういったパーツ群をいきなり組んで動かすと思いもよらぬトラブルが起こる場合がありますので、今回はパーツごとの下処理、パーツ同士の組み合わせが大丈夫かどうかなどを確認していきます。
軽量に作るのが最大の目的なのでレトロアームズの超々ジュラルミンメカボックスを使います。A7075は軽量かつ耐衝撃性に優れた素材になります。18000円の高級メカボックスです。MP5クルツ買えちゃうよ・・・!
A7075という素材は靭性が高いので強いスプリングを使っても亜鉛合金のように割れる心配がありません。
軸受けはORGA AIRSOFTの8mmメタルです。
このメカボックスとORGA AIRSOFTの軸受けは寸法の相性が良く、ガンプラのスナップフィットの如くビタッとハマります。示し合わせたかのようなはめあい公差。
一応、流し込みタイプの瞬間接着剤で固定しました。
で!
セレクタープレートはライラクスのスタンダード用を使いますが6mm軸受け用なので8mm軸受けでも使えるように加工します。
8mm軸受けに干渉しないように溝の幅をリューターで拡張しました。
これで軸受けに干渉せずに動くようになりました。
レトロアームズからロープロファイルブッシングという薄い軸受けが売っているのでそれであればメカボから飛び出ないので今回のような加工する必要はありません。
チャンバーはACE1ARMSのポリカーボネートチャンバーにします。プラなので軽量!いつもはライラクスのワイドユースメタルチャンバーを使っていますが、今回は軽さ重視ということでコレにしました。
1200円という価格も手を出しやすいですね。
アームがバチピタでハマっていて精度は良いですね。
ただし、アームに押しゴムが斜めに貼り付けられていたのでコレはNG。剥がしてしまいます。
パッキンと押しゴムはマルイ純正を使います。
ACE1ARMSのパッキンは以前使いましたがツルツルしててHOPの掛かりがいまいちでした。
ライラクスのブライトバレルをアウターバレルの長さに合わせてカットして面取り。
今回は165mmになりました。
組み上げたらこんな感じです。チャンバーの内径もマルイと同じで、そのままでも大きなエア漏れはなさそうな感じはしますが、一応コーキング剤で機密取りをしました。
チャンバーはメーカーごとに寸法がかなり違うのでサードパーティ製を組む場合は加工が必須です。加工せずに交換してもたまたまノズルの長さチャンバーの寸法がバチピタになって初速が上がることもまぐれで起こりますが、Amazonのレビューや組んだ方のレビューを見ているとチャンバー交換で初速が下がっただとか、精度が下がったというのも多く見かけるので特に理由なく変える場所ではないですね。
マルイの電動ガンに関してはチャンバーは純正のままで良いかと思います。
ということで今回は165mmというバレルの長さを基準にメカボを構成していくことになります。
最近はセミのキレが良い電動ガンがトレンドらしいのでSHSのDSGを入れてみます。
どうせ165mmのバレルに対しては加速シリンダーを使うし、高強度のレトロメカボなのでDSGもいけるやん!という安易な考えです(笑)パッケージがCNC ProductionとなっていますがSHSですよねこれ?
通常の電動ガンはセクターギヤが1回転で一発撃てますが、DSGはギヤが1回転で2回撃てるというものになります。
モーターの回転が通常の半分で1発撃てるわけですからその分、キレがおおよそ半分になると考えて良いです。
DSGはアメリカのシグテックが発売したギヤです。
シグテックのDSGはデュアルセクターギヤと言い、SHSのDSGはダブルセクターギヤと言います。
シグテックもSHSも略すとDSGになるのでややこしいですね。もちろんSHSがパクりですが、シグテックのDSGと比べると価格が1/4程度なので手が出しやすいのです。
ギヤ構成はこのような感じ。スパーはSHSの18:1のものを使います。
今回はマルイのサマリウムコバルトモーターを使うのでベベルもマルイのハイサイクル用ベベルギアにします。ベベルとピニオンの相性はややこしいので同メーカーにするのが良いです。歯の角度やら深さがメーカーごとに微妙に違うのでバラバラの組み合わせはメンドクサイです。
また、このベベルギヤはギヤがそのままラッチのかかるカムの役割を果たします。つまり10箇所にカムがあるということなのでロックタイムが短くなるのも特徴です。
電動ガンのギヤはセミで撃った後にピストンスプリングの力に押されて一瞬逆回転してから完全停止します。その逆回転を止めるのが逆転防止ラッチとベベルギヤになります。
ラッチの掛かるカムの数は電動ガンによって異なります。
マルイはハイサイクル電動ガンと次世代電動ガンはこのカムが10個のタイプのベベルギヤですが、スタンダード電動ガンはカムが4つです。
因みにハイサイクルじゃない方のMP5kやファマスなど、マルイの中でも初期に発売された電動ガンはこの記事投稿時点で生産されている新品でもカムが2箇所しかないベベルギヤを使っています。
カムが2箇所しかないと撃った後に逆転する時間が体感できるほどになります。セミで撃った後に「ウニュ」と逆転する音が聞こえるくらいです。
カムが2箇所だけのベベルギヤを使った電動ガンでリポを使い、レスポンスを良くしてしまうとセミで鬼連射したときに逆回転しているギヤが止まる前にスイッチが入って正回転します。そうなると戻ろうとしているピストンと正回転してきたセクターの歯の山同士がぶつかってクラッシュしてしまうことがあります。
STINGERのお客様でも箱出しクルツをリポで作動させていて定例会3回目でピスクラしてしまった方も居ます。
ですので、リポが主流なこのご時世ではベベルのカム数は最低でも4枚。レスポンスを良くしているカスタムならばカムが10箇所のベベルを使う事をオススメします。
カムの数が多ければ多いほど逆転時間は短くなりますので体感レスポンスにも寄与しますし、トラブルはカム2箇所のベベルより遥かに少なくなります。
で、軽く仮組して各部の動作チェックをしたところ、DSGのカットオフカムの角が立ちすぎていてライラクスのハードカットオフレバーに引っかかる感じがしました。
SHSのDSGとライラのカットオフレバーの組み合わせで1年ほどでカットオフ側がかなり摩耗しているという記事を見つけたのでエッジはリューターで落として丸めてみました。
これで引っかかる感じは無くなりました。
サードパーティ製同士を組み合わせる場合はこういう一つ一つのチェックが重要です。
後はDSGのネジが緩んでトラブってしまうという話も聞いたことがあるのでネジを一度外して確認後、ネジロック剤でガッチリ固定!
ガンジニアさんのYoutube動画で紹介されている通りのピニオンベベル基準でシム調整しました。
それぞれのギヤの歯面が最大限かみ合うようにしつつ、スパーとセクターはギリギリ擦らない程度に隙間を開けます。
ピニオンとベベルの関係はシビアです。
モーターのガタつきを考慮してピニオンの歯の山とベベルの歯の谷の間に0.1mm~0.2程度の隙間を設けるように調整すると良いです。
シム調整完了〜! pic.twitter.com/50acWBHx8D
— 大門団長@サバゲーフィールドSTINGERオーナー (@daimondanchou) July 23, 2019
次にDSGに付属していたタペットプレートの調整をしていきますがそれは次回!
この計画はあとメカボ中編・メカボ後編・仕上げ編で終りかな??多分(笑)
その⑥メカボ中編へ
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