2017年04月18日

ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方

さて、今回は少しマニアックな内容でお送りしますよ。


ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方

ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方







以前に4種類のモーターのレスポンスを計測、数値化して比較する記事を書きました。

トリガーを引いて通電してギヤが周り始めた瞬間からピストンが落ちる瞬間までのタイムを音声で計測してモーターごとのレスポンスを測るというものでしたね。



で、今回はロックタイムに注目してみました。




まず、通電してからピストンが落ちるまで、つまり弾が発射されるまでの時間をレスポンスといいます。


ロックタイムっていうのは通電してピストンが落ち、通電が遮断されて内部のギヤ類の回転が完全に止まるまでを指します。

電動ガンはセミオートで動作させるとピストンが前進しきってから、またピストンが少し引かれた状態で止まります。




ピストンが引かれた状態でモーターが止まると今度はスプリングの力でピストンがそこから前進しようとするのでギヤが逆転してしまいますが、逆転防止ラッチがベベルに掛かって回転を止めてくれます。



なので、電動ガンは実は弾を発射してからもギヤが少し動いているのです。

今回はラッチ数10の次世代電動ガン用ベベルギアとラッチ数4のVFC純正ベベルギアでにロックタイムが変わるかを検証したいと思います。

ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方






画像を見て分るとおり、ラッチ数が違いますね。VFC純正が4個で次世代用が10個です。ラッチ数が多い方がすぐにラッチが掛かるのでギアの逆転時間が少なくなるということです。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方




ラッチの掛かる時間が早くなるとセミで素早く連射したときにギヤクラッシュが起こり難くなります。
まぁ4枚でもそうそうクラッシュ無いんですが、最近はレスポンスの良いモーターと高電流のリポもありますので、ベベルギヤのラッチ数も少し気にした方が良いです。

高レスポンスな銃だとピストンがスプリングに押し戻されてギヤラッチに掛かって止まる前にもう一度トリガーを引いてギヤを回し始めるとセクターギヤとピストン歯の噛み合わせが合わなくてギヤクラッシュすることがあるのです。


特にG&Pやマルイの古いベベルギヤなんかはラッチの掛かる歯が2箇所しかないのでセミで撃った後に「ウンニュ」とギヤが逆回転する音を聞くことができます。




ですから、今回はピストンが落ちてからギヤが止まるまでの時間を計測したいと思いますよ!

次世代用に変えたらロックタイムが短くなるはず。



















その前に!


ガンジニアさんのショップでレトロアームズのCNC削り出しトリガーを買ったのでそれも組込みますよ~!ロックタイム結果は最後の方で!

ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方



1800円って結構安いよね!他にもいろんなデザインのトリガーがあるのでオススメ!

ガンジニアさんのトリガー販売ページ














あと、以前製作したセクターチップがポリスチレンで強度不足な感じがしたのでABS素材で新たに作り直します。

要らないWIITECHのタペットがあったのでそれを使いますよ~!
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方




チップの形次第ではタペットの後退距離を伸ばしたり、後退時間を稼いだり、後退のタイミングを早くしたり遅くしたり、前進スピードを遅くしたり・・・とにかく色々なことができるようになります。

チップの形次第ではフルオート時の集弾性の良し悪しにも影響が出てしまう場合もあります。














テキトーに切り出しました。厚さが2.5mmのABS板ならなんでもいいと思います。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方




















ドリルがズレにくくする為にまずは針でプスっと軽く穴をあけておきます。穴と穴の間隔は8mmです。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方















ドリルの径を1mmごとに広げていって3mmと4mmの穴を空けます。4mmの方が軸側で3mmがカム側ですね。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方


チップの形を予めシャーペンとかで下書きしておきます。













ニッパーなどで大まかに切り落とします。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方


後はリューターやヤスリなんかで整えて完成!私の銃にはこの形が最適かなーと。サイクルとかによって形も変わってくるのでこの形が全ての電動ガンに合うわけではないので何も考えずにマネせぬよう!


自分で弄れる人には作業自体は簡単だと思います。








うむ。イイ感じ!
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方




















トリガーも設置!レトロアームズ同士だからピッタリでした。VFCのトリガーだと軸の径が少し細い&短いのでスプリングテンションですぐに取れてしまうからメカボ閉じるときに難儀してたんだけど、これはピッタリ収まってくれてるので楽ね。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方



















配線も引き直して準備完了!
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方

















さて、10枚ラッチの効果はいかに!?

ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方



















この状態で動作させて、ギヤノイズをマイクで録音してギヤが止まるまでのタイムを計測しますよ。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方












まずはVFC純正ベベルギヤのロックタイムから。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方


















お次は次世代用ベベルギヤ。
ベベルのラッチ数によるロックタイムの検証&セクターチップの作り方



お~!8msecの短縮になりました!



なので次世代用ベベルギヤに変えたら8msec早くトリガーを引いても大丈夫ってことですな!











一応数値ではハッキリと違いが現れましたがぶっちゃけ音聞いただけじゃ全くと言っていいほど違いがわかりませんでした(笑)

まぁでも変えておいて損はないんじゃないかなと思います。

因みに次世代用ベベルは少し分厚くてVer.2用メカボでは閉じられなくなる場合もあるのでハイサイクル用のベベルを使うと良いです。

ハイサイクル用は次世代用よりも少し薄くなっています。


私のレトロアームズのメカボだと次世代でもギリギリ大丈夫でした。






セクターチップ自作とベベルの交換オススメ!






ということでまた次回!












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